こうやって並べてみると、同じ茶の木から採れる葉っぱで、緑茶ができたり紅茶ができたり烏龍茶ができたりする、というのが分かってもらえると思うんだけど、どうでしょうね?
お茶の葉には、それ自体に酵素が含まれていて、摘んできた葉をそのままにしておくと徐々に酸化発酵が進み、最後には茶色く枯れていきます。
1)日本の緑茶は、摘んできた葉をすぐに蒸してその発酵を止めます。こうすることで、緑色のまま加工することができます。
2)中国の緑茶は、蒸すかわりに、中華鍋のような半円形の鍋に葉を押し付けて発酵を止め、これも緑色のまま製茶します。
3)紅茶は、摘んできた葉をカットして強制的に発酵を進め、葉を揉むことでさらに発酵させ、完全に発酵させた葉を乾燥させて作ります。
4)烏龍茶は、摘んできた葉を丸いカゴとかに広げ、それをゆすることで発酵を少しだけ進めたあと揉んで釜に入れて発酵を止めます。その発酵のさせ方は、数パーセントから90パーセントまで多種多様な方法があるようです。その後、釜で炒って発酵を止めて製茶します。
どんな植物でもそうでしょうけど、お茶の木にも色々と品種があって、それに合わせた製茶方法がその土地土地で考えられ今日に至っています。だから、いろんな味のお茶があるのですね。