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久々にお茶の質問が来ました。

「プーアール茶は香りも味もえぐい!と感じていましたが、美味しい黒茶に出会いました。

そこで素朴な質問が・・・
黒茶は「クロチャ」、後発酵茶は「ゴハッコウチャ」と読むのでしょうか?

あと、酵母菌をつけて、寝かせる・・・とは、土の中で寝かせるのでしょうか?
どこで寝かせられているか知りたいです。
教えてくださ〜い。

いきなりですみません。(汗)

東京-府中住人」


Answer:

黒茶」は、僕は「クロチャ」と呼んでいますが、「コクチャ」という人もいるようです。「緑茶」を「ミドリチャ」とはいわないけど、「青茶」は「アオチャ」ですよね。つまり、どっちでもいいということでしょう。ちなみに中国読みは「ヘイチャ」です。

「後発酵茶」は、「こうはっこうちゃ」と読みます。
完成した緑茶を寝かせて、後から麹菌の力で徐々に発酵させるのでこの名があります。

昔読んだお茶の本には「土の中で寝かせる」と書いてあったような気もするけど、最近の本にはそのような方法は書かれていません。第一、面倒くさいですよね。
わざわざ土を掘り起こして、密閉した容器に茶葉を入れて埋めて、また掘り返すなんて。

さて、僕はずっと「黒茶は紅茶から作られている」と思っていましたが、実は緑茶を使っているんですね。長い年月を経ることで酵母菌が働き茶葉が黒く(というより栗色)なってくるというわけです。

最近の調査で分かったことは、プーアル茶には2種類あるということです。

ひとつは、「生茶(なまちゃ)」・・・緑茶を製造後、蒸して固め、乾燥した倉庫で空気中の微生物(麹菌)によって長い時間をかけて発酵させて作る黒茶。

もうひとつは、「熟茶(じゅくちゃ)」・・・生茶と同じく緑茶を使いますが、蒸して固めるという作業のかわりに「カビを生やす」工程を経ます。
水を加え、3〜7日置くと黴の働きにより発酵が進み、茶葉が褐色に変わる。」
これを自然乾燥させてから、乾いた倉庫で寝かせて作ります。長期間寝かせることによってかび臭さを減らしてから販売します。

「生茶」と「熟茶」はどちらがおいしいのか?という質問には、「好みがあるのでどちらとも言えない」というのが一般的な答えです。

最後に、なぜこんな面倒くさい作り方でお茶を飲むのかというと・・・

雲南省の近くで採れる茶葉は肉厚で、この葉で緑茶を作っても渋味や苦味が強すぎて飲めないというところから、「寝かせる」という工程を踏むようになったと考えられています。

(この記事は2006年からの抜粋です。)










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