[ 神原通信 ]

2024年7月13日(土

<クライテリオン・コレクション >

Amazonの映画のレヴューを見ていると「クライテリオン版と比較すると・・・」という文章が散見されます。
クライテリオンとは何か?を調べてみた。

【クライテリオン・コレクション社】

1984年に設立。アメリカ合衆国を拠点にするソフトメーカーで、制作国やジャンルにこだわらず、多岐にわたる「名作」と呼ばれる映画のディスクを販売している。

フィルムで製作された古典作品は自社で徹底的なリマスターを行っており、学術的エッセイや解説など特典映像の収録も充実させるなど、非常に質の高いパッケージを販売することで知られる。

日本での展開は行っていない。だが国内メーカーが販売するソフトより質が高く、加えて基本的にDVDやブルーレイは日本よりも海外のほうが安いことから、クライテリオンの輸入盤ソフトは国内でも人気がある。なお、同社からは黒澤明、小津安二郎、溝口健二の主要な作品はほとんどブルーレイ化されている。

業界内でもクライテリオンのファンは多く、『七人の侍』4Kリマスター版のパッケージ化を担当したスタッフは制作の際にクライテリオン盤ブルーレイをオペレーターに見せて「これを超えてくれ」と指示を出したという。(Wikipedia)

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う〜ん、なかなかにマニアックですねえ。

それでは、どんな作品があるのかサイトのショップを覗いてみると・・・かなり偏った作品選びをしていますねぇ。

洋画は日本語字幕がないというのが僕にとっては最大の欠点だし、90%は作品自体に興味がないものばかり。

ただ、パッケージのデザインはどれも凝っていて、作品自体には興味が持てなくても、デザインを見るだけでもけっこう楽しいので、一見をお勧めします。

ブダペスト
『グランド・ブダペスト・ホテル』

近松物語
『近松物語』

博士の異常な愛情
『博士の異常な愛情』

真夜中のカウボーイ
『真夜中のカウボーイ』

ロシュフォールの恋人たち
『ロシェフォールの恋人たち』
七人の侍
『七人の侍』
キッスで殺せ
『キッスで殺せ!』
おかしな世界
『おかしなおかしなおかしな世界』
東京物語
『東京物語』
大脱走
『大脱走』

この中の1本「おかしなおかしなおかしな世界」の紹介映像があったのでご覧下さい。
この映画を見た事ある人は少ないでしょうけど、1963年当時のアメリカが大画面で紹介されます。
僕はこの映画を映画館の大画面で観たので、その時の感想は「むちゃくちゃな映画!」だった。
3年程前にレンタルで観た時も面白かったし、この映画ならブルーレイ欲しいなぁ。

「It's a Mad, Mad, Mad, Mad World」

Smileboxed "It's a Mad, Mad, Mad, Mad World" trailer in 7OMM Cinerama

 

 

2024年7月12日(金

<『北北西に進路を取れ』その2 >

北北西に

ブルーレイを買って観た最初の印象は、「あれ?」って感じでした。
DVDはあっさりとして上品な映像でしたが、ブルーレイは少し濃度が増したというか厚みがある印象。ま、観ていくうちに「こっちの方が正解かな。」と思える映像でしたね。国連ビルの上からの映像がくっきりはっきりできれい。これ、どこまでが絵でどこまでが映像なのか、まるで分からない。

さて、今回は脚本家アーネスト・レーマンの解説を聞き(読み)ながらの鑑賞。
この映画ができた経緯を事細かにしゃべってくれるので、聞き応えがありました。

その中のエピソードをひとつ。

ヒッチコックは「めまい」を撮っている最中に次回作の案(難破船を舞台にした映画)を考えていて、ある時、音楽担当のバーナード・ハーマンがヒッチコックに脚本家アーネスト・レーマンを紹介したらしい。
ただ、彼はヒッチコックから渡された難破船の原作を読んでみたが「映画になりそうもない」として断わった。それに対してヒッチコックは怒ったが、それでは「別の映画の脚本を書いてみてくれ」と相談。
最初は、「ニューヨークから北西に向かって話が展開する話」を考えたが、話をするうち、「クライマックスシーンで、ラシュモア山にある大統領の頭部彫刻を舞台にすれば面白そう」となって、では、そこに向かうにはどういう展開にすればいいんだろうと、ヒッチコックと一緒になって考えたのがこの映画だという。

こんな感じで、映画全編2時間16分全く飽きずに聞いていられました。

ラシュモア山での撮影は「歴代大統領に対して失礼だ」として許可されなかったので、スタジオに創ったという巨大なセットは観る価値あります。

 

 

2024年7月7日(日

<『北北西に進路を取れ』 >

北北西

ブルーレイ画質★★★★★(予想)

買う前に「この映画のブルーレイを買うべきか?」と自問してみた。

★ソール・パスによるタイトル・シークエンスは、ヒッチコック映画で一番。
★主演のケイリー・グラントは演技派ではないけど、まぎれもないスター。
この映画でのエバ・マリー・セイントは素敵だ。
★見所が満載・・国連ビル、コーン畑、ラシュモア山、山の上の別荘。

・・というのを確認するために、DVDを再見してみた。

★タイトルもすごいけど、それにかぶさる音楽(バーナード・ハーマン)もすごくいい。
★「これがDVD?」と思うぐらい映像がきれい。リマスターされてる。ブルーレイはデジタル・リマスターらしいので、これ以上の画質が期待できる。
★ケーリー・グランドは当時55歳だけど、まだまだ魅力的。
★エバ・マリー・セイントは、ヒッチコック映画用にブラッシュアップされてて、グレース・ケリーのような美人ではないが、この映画には合っている。
★国連ビルからの俯瞰シーンはアニメみたいだし、コーン畑での「何も起こらない8分間」の
すごさ、ラシュモア山の歴代大統領の塑像のセットは圧巻。
★ヒッチコック映画の中でも完成度が高い。
★残念なのは、DVDの画面サイズは、両側が切れてます。

結果、Amazonで注文しました。1,400円。昨日到着したので、明日観てみます。
脚本家アーネスト・レーマンの解説で。

さて、この映画のタイトル「北北西に進路を取れ」って、映画を鑑賞してても見終わっても全く意味をなしていない。なぜなのかネットで調べたら、ありました。これです。

「北北西に進路を取れ」── 存在しない方位の謎。

 

2024年7月5日(金

<ジョン・スタージェスの映画2本 >

今から50年前、僕にとって「映画を観るということが贅沢で憧れ」だった時代があります。
007シリーズ、「サウンド・オブ・ミュージック」、「マイ・フェア・レディ」、「2001年宇宙の旅」エトセトラ。
そんな映画達を50年後、クリアな映像で、それも手元で観られる時代がやってくるなんて感無量なのです。あとはそれをリーズナブルな価格(1,500〜2,500円)になるまで待つ、というのが今現在の僕のスタンス。

かつてDVDで買った映画の中にもブルーレイで持っていたい映画がまだまだたくさんありますが、これから紹介する2本の映画は、どうしようか迷っているので、再見してみました。


七人

「荒野の七人」1960年(128分)
監督:ジョン・スタージェス
出演:ユル・ブリンナー、スティーブ・マックイーン

言わずと知れた黒澤明の「七人の侍」のリメイクですね。
「製作はジョン・スタージェスになっているが、元々はユル・ブリンナーが『七人の侍』に感銘を受け製作したオマージュ色の強い作品のため、大まかなあらすじ・登場人物の設定・台詞などの多くが忠実に再現されている。
当初の構想では、監督をユル・ブリンナー、主演をアンソニー・クインが担当する予定だったが、スタッフ間の対立により現在のスタッフ・キャストに変更された。」(Wikipedia)


マックイーン

【スティーブ・マックイーン】

この映画を機に一躍スターになり、その後、「大脱走」「ブリット」「ゲッタウェイ」「華麗なる賭け」「タワーリング・インフェルノ」など大作に出る事になる。存在自体が絵になる俳優は珍しいので、僕も彼の話題作はほとんど観てます。

ただ、その後、彼のプライベート等がTVで明らかになるにつれ複雑な思いになり、結局は「人を押しのけてでも前に出るタイプ」の印象を残す事になって、この作品でも「目立ちたがり」が主演のユル・ブリンナーを不快にしたとか。

スターになっても「わがまま」になってないのは、クリント・イーストウッドとキアヌ・リーブスぐらいかな。


マンダム

【チャールズ・ブロンソン】

彼もこの映画で脚光を浴びたひとり。ただ、「大脱走」でもヒゲがなく、後のマンダムのCMが強烈すぎて、この映画の頃の彼はイマイチ好きになれない。
<記憶に残るCМ「うーん、マンダム」誕生秘話>

「ブロンソンの本名はチャールズ・デニス・ブチンスキー。
リトアニア移民家庭に15人兄弟の5男として生まれた。
彼はポーランド・リトアニア共和国内に定住したテュルク系のリプカ・タタール人の血筋を引き、その容貌のためアジア系またはメキシコ系のように思われた。そのため、ブロンソンは後にメキシコ人やインディアンの混血役をしばしば演じていた。」(Wikipedia)


コバーン

【ジェームズ・コバーン】

彼のスタイルの良さは、この映画の「ナイフ投げの達人」にぴったり。個性的な顔立ちで、マックイーンやブロンソンと同じく「ゴリラ顔」は当時の流行りだった。僕は未見だけど、007のパロディ「電撃フリント」のポスターはカッコいい!今でも観たい気持ちはあるけど、「女性蔑視」と言われかねないのが辛い。

後のサム・ペキンパーの作品「戦争のはらわた」にも出てますね。
ペキンパーもそうだけど、彼も相当なアル中だったらしい。


ロバートヴォーン

【ロバート・ヴォーン】

1960年「荒野の七人」の後、
1964〜1968年の TV「0011ナポレオン・ソロ」で有名になり、中学時代、毎週観てましたね。
1968年「ブリット」でマックイーンと共演、
1969年「レマゲン鉄橋」でドイツ軍の指揮官を演じてました。

この人の顔立ちが好きで、雑誌「スクリーン」に載っていたポートレイトは今も大事にファイルしています。


大脱走

「大脱走」1963年(172分)
監督:ジョン・スタージェス

出演:スティーブ・マックイーン、ジェームズ・ガーナー、リチャード・アッテンボロー、ジェームズ・ドナルド、チャールズ・ブロンソン、ドナルド・プレザンス、ジェームズ・コバーン 、デヴィッド・マッカラム

音楽:エルマー・バーンスタイン

戦闘シーンがない戦争映画は今でもたくさん作られていますが、この映画のような「娯楽作品」は珍しくなりました。
「戦争は悲惨なもの」というのは分かるけど、どれだけ悲惨なのかを、ことさら暴力描写で積み重ねる最近の映画は後味が悪過ぎます。

「名優の演技で魅せる映画」はこの時代(1960年代)の特徴でしたね。


ガーナー

【ジェームズ・ガーナー】

テレビシリーズ『マーベリック』(1957年〜1960年)での長男ブレット役で一躍人気俳優となる

次第に活躍の場をテレビからスクリーンに移し、『大脱走』、『グラン・プリ』といった大作アクションから『スリルのすべて』、『プレイボーイ』、『セパレート・ベッド』、『恋するパリジェンヌ』などのロマンティック・コメディ、『墓石と決闘』、『夕陽に立つ保安官』など西部劇まで幅広い作品に主演した。

一見どこがいいのか分からない顔立ちですが、演技を見ると「いい人」感が出て、記憶に残るタイプの俳優です。


アッテンボロー

【リチャード・アッテンボロー】

イギリスの映画監督、映画プロデューサー、俳優。1982年に監督した『ガンジー』で、アカデミー作品賞とアカデミー監督賞を受賞した。
王立演劇学校で学び、1942年に俳優としてデビュー。
『砲艦サンパブロ』と『ドリトル先生不思議な旅』で1966年、1967年のゴールデングローブ賞映画部門の助演男優賞を受賞した。

1963年「大脱走」
1965年「飛べ!フェニックス」
1966年「砲艦サンパブロ」
1967年「ドリトル先生不思議な旅」
1971年「10番街の殺人」

好きな俳優さんなんだけど、監督作品は僕には全く響かない。


ドナルド

【ジェームズ・ドナルド】

スコットランド出身の俳優。

『戦場にかける橋』にクリプトン軍医役で出演し、一躍注目を集めた後、『大脱走』 で、イギリス将校ラムゼイ大佐を演じたことで知られる。

印象的な映画はこの2本だけど、印象に残る人です。


ドナルド

【ドナルド・プレザンス】

坊主頭と特徴のある声のせいか、悪役や狂人役が多い。
ことに『007は二度死ぬ』における悪の組織スペクターの首領エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド、『大脱走』の書類偽造屋コリン・ブライス、『ミクロの決死圏』の学者役は有名。

一度観たら忘れられない俳優ですね。
上の三作品はどれも観ましたが、どれも好きです。
かなりの本数の映画に出ているので、思わぬところで出会うのも映画の楽しみです。


2本を観た感想は・・・面白いんだけど、どちらの作品にも欠点がありました。
「荒野の七人」はユル・ブリンナーに感情移入できない。マックイーンが少々うざい。主役なのに。それ以外は問題がない。
「大脱走」は、シーンによって画質がかなり悪い部分がある。これはDVDを作った時の状態が悪いというのもありますが、ブルーレイでもたぶん修復は無理だと思う。あと、前半のコメディ的な演出は要らない。脱走してからの後半部分は、結末を知っていてもハラハラドキドキなので、何回観ても面白い。それと、「大脱走」は廉価版が出ていない。

というわけで、この2作品は余裕があれば買うことにして、他のを先に買う事にしようと決めたのでした。

 

2024年7月2日(火

<西部劇映画3本 >


赤い河

「赤い河」1948年(133分)
監督:ハワード・ホークス
出演:ジョン・ウェイン、モンゴメリー・クリフト

1971年に観た「ラストショー」で、意味有りげに映画館で上映されていたのが「赤い河」でした。「古き良きアメリカ」の象徴なのかな?と思いながらも、ジョン・ウェインが嫌いで今まで観てこなかったこの映画を、あえて今回はiPhoneに落として鑑賞。
普通に観れば「一攫千金をもくろむカウボーイとその試練」のように見えるが果たしてそうなのか?
こういう時は「町山智浩の映画塾!」で勉強するのが一番。というわけで<予習編><復習編>を観た。
この映画の時代背景や「カウボーイの歴史」がよく分かりました。
タダで育った一万頭もの牛を鉄道まで運んで金を得る。命がけで。
すごい世界です。
ガンマン役のジョン・アイアランドが印象的。


ガンヒル

「ガンヒルの決斗」1959年(94分)
監督:ジョン・スタージェス
出演:カーク・ダグラス、アンソニー・クイン

「ジョン・スタージェスが監督した西部劇。2年前に製作された『OK牧場の決斗』のスタッフがほぼそのまま再結集している。」(Wikipedia)そうだが、そっちは観てない。

ジョン・スタージェスは「大脱走」「荒野の七人」が代表作だけど、この映画も派手で面白い。保安官が妻を牧場主の息子に殺され、復讐のため単身ガンヒルに乗り込み、「今日最後の列車で息子を連れ帰り裁判する」と豪語。それを阻止しようとする牧場主との闘いを描いているんだけど、無謀にもほどがある。
2大名優の演技が迫力満点。


『許されざる者』

許されざるもの

ブルーレイ画質★★★★★

1992年の「イーストウッドが、師と仰ぐドン・シーゲルとセルジオ・レオーネに捧げた「最後の西部劇」で、映画化の権利は元々はフランシス・フォード・コッポラが持っていて土台となる脚本もコッポラとデヴィッド・ピープルズが書いたものである。」(Wikipedia)

この映画も「パットン大戦車軍団」と同じく、誰が正義で誰が悪かは判然としないというか、元々そういう意識がない。脚本がそういう風に出来上がってるんでしょうね。

この映画は、アカデミーの作品賞/監督賞(イーストウッド)/助演男優賞(ジーン・ハックマン)/編集賞(ジョエル・コックス)を受賞。

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【ジョエル・コックス】

1969年、サム・ペキンパー監督の『ワイルドバンチ』から編集助手となり、1975年、『さらば愛しき女よ』で編集技師デビューを果たす。
イーストウッドとは助手時代の1976年『アウトロー』で出会い、フェリス・ウェブスターとの共同体制で『ダーティハリー3』から『センチメンタル・アドベンチャー』までの編集を担った。
1983年の『ダーティハリー4』で、アシスタントから昇格して筆頭の編集技師となる(単独クレジットされる)。以降、イーストウッドの片腕として多数の作品を手掛けるようになる。1992年には『許されざる者』で第65回アカデミー賞編集賞を受賞。

僕が観た映画だけでもこれだけある。「ミスティック・リバー」 「ミリオンダラー・ベイビー」 「チェンジリング」 「アメリカン・スナイパー」 「リチャード・ジュエル」

あと、ノミネートは下記の通り

2004年 アメリカ映画編集者協会エディー賞:長編映画編集賞 (ドラマ部門)『ミスティック・リバー』
2004年 ゴールデン・サテライト賞:編集賞『ミスティック・リバー』
2005年 第77回アカデミー賞:編集賞『ミリオンダラー・ベイビー』
2005年 アメリカ映画編集者協会エディー賞:長編映画編集賞 (ドラマ部門)『ミリオンダラー・ベイビー』
2006年 サテライト賞:編集賞『父親たちの星条旗』
2009年 第62回英国アカデミー賞:編集賞『チェンジリング』

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この映画は製作もイーストウッド。誰と共演したいかと選んだのは、モーガン・フリーマン、ジーン・ハックマン、リチャード・ハリス。どの人も存在感があって僕もお気に入りの人達です。

メイキングでは、イーストウッドは「編集する時が一番楽しい」と言ってる。彼が現場で、優れたスタッフとともに描いたシーンが、優れたカメラマンによって撮影され、優れた編集者によって編集される。

イーストウッドの映画が一定のレベル以上にキープされているのは、彼の人徳かもしれないですね。

 

2024年7月1日(月

< 戦車が出て来る映画が好き >

実は何を隠そう、僕はタミヤの「第二次世界大戦で使用された戦車」のプラモデルファンなのです。昔は塗装までしていましたが、今は買った製品の箱を見て楽しむか、ピンタレストで戦車(実写)や模型の完成品を見るのを趣味にしています。(事あるごとに言って来たから知ってる人は知っている)

僕が最初に戦車に興味を示したのは小学2年生ぐらいかな。隣の家のお兄ちゃんが僕を誘って、家の前の川で水陸両用の戦車を浮かべて遊んだんですね。戦車が波の上をチャプチャプ揺れながら走る?のです。かっこよかったなぁ。この戦車の名前が「アリゲーター」・・「欲しい!」・・かなり羨ましかった。

アリゲーター ネットで調べたらこれしか出て来なかった。
僕の記憶とはちょっと違うなぁ。なにしろ60年前の記憶だから・・・。

その後、小学高学年になった頃、タミヤは「1/35戦車シリーズ」を展開し、モーターで動く戦車が流行って、友達のと競走させるんですよね。まさに男の子の遊びでした。

やがて、有線式のリモコン操作ができる戦車が現れ、「ナポレオン」という名のフランス戦車を買ったことがあります。これもネットにあった。懐かしい!

ナポレオン ナポレオン

しかし、これってよく考えたら、戦後のフランス軍の戦車ですね。

【AMX-30】
フランスでは1959年から試作車の製作が始まり、翌1960年には試作車が完成し、1963年に正式採用を決定。1965年から量産を始め、その改良型は海外セールスも行われ、サウジアラビア、アラブ首長国連邦などの中東諸国に採用されている。(Wikipedia)

ある日、友達の宇高くんの家にこのナポレオンを持って乗り込んだら、彼は金持ちの子だったので、僕の戦車の2倍もある戦車を持っていて、あっという間に僕の戦車に乗り上げたんですよね。悔しかったぁ!!
それがドイツのタイガー戦車でした。これは「1/25戦車シリーズ」の豪華版。これがかっこいいんだ、僕のより。それからですね、ドイツの戦車が好きになったのは。

タイガー

そして1968年、僕が中学生の頃、タミヤは「1/35ミリタリーミニチュアシリーズ」を発表。

【1/35MMシリーズ】
当初、「1/35戦車シリーズ」(走行可能なモーターライズキット)のアクセサリー的な物としてスタートした。

シリーズNo.1の「ドイツ戦車兵セット」は1968年9月に発売され、以降No.3の「シュビムワーゲン」がソフトスキン(非装甲車両)として初めてシリーズに加わった。

No.9の「ドイツII号戦車」では、モーターライズ機構を除いて代わりに歩兵フィギュアを追加し、それまでの動かして楽しむという戦車模型の概念に一石を投じ、ディスプレイという新たな楽しみ方を示した。その後も同様にモーターライズ機構を廃したりフィギュアをセットする他、最初からディスプレイ専用に設計された車輌、大砲のキットも次々と加わり、シリーズを固めていった。(Wikipedia)

これには当時の男子は狂喜乱舞したものです。タミヤは特にかっこいいドイツの戦車を中心に模型化し、「5号(パンサー)戦車」「6号(タイガー)戦車」とベストセラー商品を次から次へと作り続け、合間に「88ミリ砲」や「ドイツ歩兵セット」や「バリケードセット」など戦闘の情景になるような商品も発表して、それをカッコよく撮影するための講座を自前の「タミヤニュース」で公開したりしたんですよ。
僕が後にカンテで商品撮影をするようになるためのきっかけを与えてくれたのが、その写真講座だったとは、誰も知らない僕の秘密です。

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「動いてる戦車を見てみたい!」と思うようになる頃、僕はちょうど高校入学。
中学まで「映画館には学校で許可されたものだけ観に行ける」規則だったのが、高校で撤廃。
そこで僕は当時流行っていた戦争映画を観るようになるんですね。最初に観たのが「レマゲン鉄橋」続いて「大脱走」。
映画的には面白かったんですがドイツの戦車が出て来ない!
アメリカの戦車にドイツのマークをつけているだけ!!
その後観た戦争映画にも全く出て来ない!!!

それもそのはず。戦争中も敗戦後もドイツは自国の戦車の情報を他国に渡さぬように、置いて行かざるを得なくなると破壊してから逃げることを義務づけていたのです。かろうじて外観を破壊されなかったものは博物館行きとなり、だけど映画に使えるようなものがなかったのでした。

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そして、今回のブルーレイ映画「パットン大戦車軍団」も例外ではありませんでした。

『パットン大戦車軍団』

パットン

ブルーレイ画質★★★★★

この映画は流石にきれい。

ディメンション150
65mmのネガフィルムを使って撮影し、70mmのポジフィルムに焼き付けする方法は以前の70ミリ映画と同じだが、人間の視野角の限界である150度までスクリーンを歪曲させて、観客を包み込むような巨大スクリーンで上映する方式。特殊な超広角レンズを使い撮影、上映時にはやはり特殊なレンズを使い、歪曲したスクリーンでも歪みを抑えている。『パットン大戦車軍団』『ウエスタン』などで使用された。(Wikipedia)

アカデミーの撮影賞にノミネートされたほどだから、ブルーレイで観るとなおさらきれい。映画の情報誌で読んだんだけど、この映画用のレンズは超広角でもゆがみが少ないらしく、そういうところも意識しながら映画を観るのも面白い。

さて、この映画に出て来るドイツ軍の戦車部隊に使われている戦車は、もちろんアメリカ製。型式はM48で愛称はパットン戦車。この映画の主人公は、アメリカ軍のジョージ・パットン将軍なので、パットン将軍がドイツ軍のマークを付けられたパットン戦車をやっつけるという戦車ファンからすると興ざめなシーンが展開されるんですよね。

それでも僕がこの映画を好きなのは、パットン将軍の描き方が秀逸だからなんです。
彼はかなり好戦的な発言をしてヒンシュクを買っていた人物なのですが、脚本を書いたフランシス・フォード・コッポラはそういう面を描きながらも、戦争に対するロマンチストとしても描いていて、それを肯定も否定もしないのです。

それに、監督のフランクリン・J・シャフナーもその脚本に忠実に描いているし、主演のジョージ・C・スコットもパットン将軍を演じ切っているところが評価され、アカデミー最優秀主演男優賞を受賞したほど。

戦争はしないに越した事はない。しかし戦争が無くならないのは人類の宿命なのかもしれない。政治に宗教が絡み、領土問題がこじれ、軍人と民間人の認識の違い、人種間の抗争が絶えない等々、現実は、「愛は地球を救う」的な発想と多いに矛盾している。国どうしの力関係や人間どうしの考え方も加われば、解決の糸口も見つからなくなる。

戦争を職業にしているパットンの「軍人の生き方」って何なんだろう?
この映画を観ているとそういうことも考えさせられてします。

しかし、しかしです。
いつもそんな事を考えながら、僕は娯楽映画としての「戦争映画」を観ているわけではないです。

映画に描かれた物語が、自分にとって「生きて行く糧(栄養)となればいい」と思っている時もあれば、一種のカタルシスを得る(心の中に溜まっているもやもやを一気に外に解放したときに快感を得ること)ために観ている時もあります。

「パットン大戦車軍団」は、戦車や戦闘を観るための映画ではなくて、ジョージ・C・スコットの演技を観るためにある。ブルーレイを買ったのも最上の画面で見る事で、より感動が深くなる、ような気がします。





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