できるまで

第二章:カンテでの楽しかった日々

その20:カンテ資料館 < チャイにおもうこと >

おもうこと

『チャイの旅』出版の直接のきっかけは、2016年7月に、僕がカンテを辞めた事を松田君にメールしたことでした。
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松田さん、こんにちは。
お元気ですか?

 僕は今年の3月いっぱいでカンテを退職し、今は失業中です。
 34年間カンテに関わってきたので、しばらくはそこから気持ちを抜き出すのが大変です。(笑)
 で、今まで僕がカンテ在籍中に作ってきたHP「カンテ・マガジン」を再編集して新たに「カンバラ・マガジン」を始めましたのでご覧下さい。
http://canbara1954.com/(現在は、本が出た事もあり短縮版を公開中)
やっぱり、僕はこういう雑誌みたいなものをやってないと落ち着きませんね。(笑)
それでは、またどこかでお会いしましょう。

神原

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松田くんは、僕の退職に驚いたようでした。

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その節はいろいろとお世話になり、ありがとうございました。
カンテをご退職されていたとは知りませんでした。
ウルフルズ、JUNICHI君など、お店からも飛び出すような
面白い人たちの源の神原さんが、カンテにいないとなるとかなり寂しいですが、
これからの新展開も、とても楽しみにしております。

下記サイトのご連絡もありがとうございます!
チャイなど、実戦してみたいと思います。
(写真がかわいくて良いですね!)
(今は本が出たので消しています。注:神原)
相変わらず、ウルフルズの皆さんとはちょいちょい遊んでもらっています。
また大阪に行く機会がありましたら、どこかでお茶でもお付き合いください!
今後とも引き続きよろしくお願いいたします。

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松田さんから数ヶ月後にまたメールがあり、「神原さんは本を出されるお気持ちはありますか?」と訊いて来たのです。
「え?まあ、出せたら出したいけど・・・。出せるの?」
「いえ、今はそんな話はないんですが、僕が企画を出版社に持ち込んでみましょうか?」
「ほんと?!ぜひ、お願いします。」
 この時まだ僕は松田くんが現在どういう仕事をしているのか知りませんでしたが、ネットで調べたら、独立されて有限会社「デコ」を立ち上げ「出版、編集、デザインをやっている」と載っていました。
http://deco-tokyo.com/

本当に僕の本なんかが出るんだろうか?
そんなことを思いながらまた数ヶ月が過ぎ「ギャンビットさんというところが興味を示してくれたので、一度、大阪へ行ってお話しましょう。」と言ってくれたのです。
ギャンビットさんもどういう会社なのか知らなかったので、調べてみたんですが・・「キャスティング会社」と書いてあって・・・これでもよく分かりません。(笑)

http://www.gambit.co.jp/publishing/

キャスティング会社というのは、映画のキャスティングのように「企画に最適な人を捜す」ということなんでしょう、多分。そのギャンビットさんに出版部門というのがあって、そこでは「出版にふさわしいものがあれば、そこで企画を出して外注する」というもので、実務(制作)を担当するのは、松田さんのようなデザイン会社「デコ」というわけです。

 翌年(2016年)の春、僕と松田君とギャンビットの出版部門のBJ笹井さんがNU茶屋町店のカンテで会う事になり、僕は、自分なりにある程度まとめた資料をお渡しした後、「チャイに特化した本て出てないから、面白いんじゃないですか。それに、お茶のレシピだけじゃない方がウケると思いますね。今からだと、翌年の春には出版できるでしょう。」とのことでした。

と、まあ簡単に書けばこんな経緯があったのです。

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 僕の渡した資料の中には、「チャイにおもうこと」という文章がありました。今から4年前、まだカンテに在籍していた頃、「カンテ・マガジン」では、チャイに対する個人的な想いを綴った『チャイにおもうこと:その1〜6』を書き終えていました。
 これは、チャイを作り続けて30年が経った時、ふと立ち止まってぐるりと周囲を見渡して書いたコラムなんですが、自分の素直な気持ちで書いた文章なので何回も読み返せる、そんなコラムでしたから、松田君にも気に入ってもらえるだろうと思ったのです。
 実際、このコラムを元に書き直した文章が『チャイの旅』に採用されています。

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 遥か遠い昔、ガリ版刷りにも似た作業で、自分の素直な気持ちを文集にして出していたこと(第一章その12)を思い返すと、今更ながらに「やっぱり、僕は本を出す運命だったんだなあ。」と思うに至りました。

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 上の画像は、「チャイにおもうこと」の初回のページです。
「巷のカフェで出されているチャイとカンテのチャイとの違いはなんだろう?」と始まる文章。
ここから『チャイの旅』は、始まったのです。

第二章おわり

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