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Page 109のお茶(下の写真)の事をネットで調べていたら、今まで知らなかったことがどんどん出てきて、なんだか面白くなってきたので、今回はそのことについてご報告することにします。

このお茶の名前は「小沱茶」(しょうとうちゃ)といって、中国茶を扱うネットのお店では定番みたいです。で、「小さな沱茶」ということは大きな「沱茶」(とうちゃ)もあるわけで、下の写真が一般的に有名な「雲南沱茶」(うんなんとうちゃ)というものです。

これ、以前香港旅行のお土産にもらったことがありました。その時は何の気なしに飲んだような気がします。小沱茶と同じお椀型をしていて、100g、250g、350gと大きさも色々あります。

で、不思議な巡り合わせなのですが、Page 108で紹介した「サンティール」さんから色んなサンプルをもらった中で、興味を持ったお茶がありまして、その名前が「下関沱茶」(げかんだちゃ)という黒茶なのです。

どこかで見た事ある文字だなあと思ったら「沱茶」と書いてあるではないですか!
 なんでひとつは「沱茶(だちゃ)」でひとつは「沱茶(とうちゃ)なのでしょう???
この謎はすぐに解けました。実は日本語読みと中国語読みというそれだけのことのようです。
(ちなみに今流行の凍頂ウーロンは、日本語では「とうちょう」だけど台湾では「トンディン」と発音するのです。)






さて、その「下関沱茶(げかんとうちゃ)」とはどんなものかというと、


お椀型を崩して5グラム計ったもの

これを急須に入れて3分蒸らしたら・・・

こんな色になりました。
黒茶なのになんでオレンジ色なの?

味はプーアール茶特有のカビくささが全くない。なぜ?

訳わかんなくなったので、本で調べてみたら・・・


【黒茶】

緑茶を麹黴(こうじかび)で発酵させ、蒸して固めた後発酵茶です。

なんと、最初は緑茶なのです。で、それを発酵させると黒くなるんだ。
オレンジ色はその発酵の度合いが低いのかもしれない。分かんないけど。


もう少し調べてみると・・・

「積み上げた緑茶に水を掛けて放置しておくと、麹黴(こうじかび)が繁殖し、その麹黴の働きによって発酵させているお茶のこと」を黒茶と呼びます。産地は雲南省が中心で、代表的な銘柄に「プーアール茶」があります。

じゃあ、「下関沱茶(げかんとうちゃ)」の「下関」て何?
と調べたら、雲南省の沱茶の有名な産地らしい。

【沱茶】

下関で作られたお茶で、別名下関沱茶とも言われています。沱茶の名前は宋代にあった「団茶」から来たという説と、四川省沱江地方に販売されていたのでこの名が付いたという2つの説があります。
 現在の碗型沱茶は清光緒28年(1902)年から制作されましたので、もう100年の歴史ということになります。雲南沱茶は現在下関茶廠が主に生産されており、・・・(後略)


さて、このお茶の効能は・・・

「体内の脂肪を洗い落とし、血液中のコレステロール値を下げ、血液循環がよくなる」と言われています。
 沱茶はプーアール茶の一種で上質のものをいいます。
 成分は17種類のアミノ酸が含まれておりビタミンや繊維質も多く含まれています。」

これは、特に女性にアピールするかも・・・







で、「下関」で調べていたら、黒茶のファンが下関を訪ねたページを発見!(今はもうない)

このページは、まだ全部を読んでいないのでどんな人がこのページを作っているのかわかりませんが、かなりお茶好きの人のようで、すごい文章があった。

「日本の文献やHPでも、黒茶の後発酵については、「菌(カビ)による後発酵」等の簡単な解説がほとんどです。ポーレイ茶好きとしては寂しい限りです。」って書いてあってこの後詳細な黒茶の説明がドーンとある。

じゃあ、今まで本で読んだことはほとんどウソなんですか?・・・

まだまだ修業が足りません。






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