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(初出:「お茶のこととかのQ&A」2004年)

お茶は適当に作ると適当な味しかしません。ていねいに作れば作るほどおいしくなります。料理と同じくお茶も「愛情が大切」です。(ってあんたに言われたくない、と突っ込まれそうですが・・・)

しかし、せっかく高いお金を出して茶葉を買っても、目分量で作っているといつまでたってもおいしいお茶には巡り合えないのはホントです。

そこで・・・・、



僕が新しいお茶(紅茶、中国茶、日本茶etc.)に出会ったとき試すのがこの「3グラム/150cc/3分」の公式です。
一杯分のお茶の「茶葉が3グラム、お湯の量が150cc、蒸らす時間が3分」ということですね。どんなお茶の本を読んでみてもだいたいこれが基本になっているようですので、あなたも試してみてはどうでしょう?
(2杯分は6グラム/300cc/3分と、蒸らす時間以外は倍にします。)


デジタルな計量器が便利(上の容器は自作)

まずこれで試しに飲んでみて、気に入らなければバランスを変えてみます。「4グラム 150cc 2分」とか、「3グラム 160cc 4分」とか。最初からベストな状態で作れたらラッキーで、普通は何回も試してみないと「ぴったし!」とは決まりません。

そのために、僕は自分の茶器は下のように写真に撮って容量を記録しています。


160cc
450cc
500cc

20cc(8分目)
 30cc(8分目)

先日行われた「お茶教室-中国茶編」のときに「お茶のレシピ」を作る際にこれを作ったんですが、かなり重宝しました。

例えば・・・

ジャスミン茶・・・450ccのポットに9グラムの茶葉、蒸らし2分・・・6人に分配

奇香包種茶・・・・160ccの茶壺(急須)に7グラムの茶葉、蒸らし2分

高山茶・・・・・・160ccの茶壺に5グラムの茶葉、蒸らし3分

という具合に、お茶によっていれ方を記録しておくと失敗がありません。





中国茶に合うお菓子

中国茶には何が合うだろうと考えた末に、和菓子、それも駄菓子がいい!と思い色々探してみて、友達の吉田さんにはこの「紫イモチップス」をいただきました。「種子島紫」という品種のサツマイモをスライスして砂糖をまぶしてあります。イモケンピに通じるおいしさがあります。

そのイモケンピも探したら、「黒糖ケンピ」というのがありました。

イモケンピ好きな僕は黒糖も好きなのでこれはおいしくいただけましたよ。
さて、黒糖ついでに「黒糖ピーナッツ」というのも買いました。これもおいしい。




チャイフロートのできるまで

2007年、コンビニでこういう商品が売られていました。

現在は販売されていません。


三重の浜中さんから

「今ちょうどハーゲンダッツで、新フレーバーの『チャイ』食べてきました。シナモンがほんのりきいて、口の中で溶けてく瞬間が、まさにチャイを飲んでる感じでした。おいしかったですよ。」

という情報をもらってから数日後、テレビでコマーシャルしているのを見ました。今までチャイという飲み物はあったけどアイスクリームは初めてだと思う。浜中さんを信用していないわけではないですが、どうせアメリカナイズされたチャイなんだろうと高をくくっていました。ところが、期待せずにデイリーヤマザキで購入して食べたら「おいしいじゃん!」

紅茶の味がするのは当たり前なんだけど、独特の味もするのはなぜだろう?とカップに書かれてある原材料を見てみたら「シナモン」と「カルダモン」が使われている。この味はカルダモンの味だ。それに「キャラメルソース」でそれっぽく(うまく)ごまかしてる。

甘さもほどほどだし、味見用に一個買ってカンテのみんなに一口ずつ食べてもらったら「おいしい」という返事だ。そして、閃いた!中津店にはアイスクリーマーがあるので、これを安田君に作ってもらおう、と。

「チャイ・パフェ」とかもできるし、これにマカダミアナッツを砕いてパフェに入れて上からベイリーズ(リキュール)をかけて・・
うーむ、妄想は果てしない。






さて、ハーゲンダッツの「チャイ」に刺激されて試作を繰り返すこと5回、カンテ・オリジナルのアイスクリーム完成まであと一歩と迫っております。

スパイスは「カトマンズ・チャイ」に使っているものを使用。その分量が微妙に難しい。出来たものを食べたのですが、おいしいけどインパクトがいまいちだなあ。ハーゲンダッツの「チャイ」のようにキャラメルソースを加えないとダメみたいですね。今度はキャラメルソース味のアイスクリームを作ってもらってブレンドしてみることにしました。その結果は・・・
しばし待て!!






チャイのアイスクリーム(中津店のみ)、完成間近!

アイスクリーマーで試作に試作を重ね、あともう一歩というところまでこぎつけました。早くしないと夏が終わってしまうし・・・。

今回のは自信があります。ほろ苦いソースを加え、甘さを残しながらもさっぱりとした大人の味に仕上がりました。アルバイトの人たちの反応もすこぶる良いです。あとは、どういう設定で提供するか。それが問題だ!

「チャイのアイスクリーム」だけ注文されても困ってしまうので、何かとの抱き合わせにしようかな、と考慮中。
それがだめなら、裏メニューにするかな。

そして、メニューが決まりました。「チャイフロート」です。






数日後「チャイ・フロート」の感想をいただきました。

「はじめまして。森下と申します。
毎日暑いですね。でもカンテはオアシスのようですね!
チャイフロート、飲みました。(食べました?)
おおおおおおお美味しい。アイスさいこーでした。シアワセでした。
毎日でも行ってそのシアワセを味わいたいのですが、いかんせん遠方なので行けません。
とても残念です。
私の中ではチャイの基準がカンテなので(もしくは伽奈泥庵)「チャイ」という名前につられて色んなところで頼んでしまうのですが、あ〜違う、これはチャイやない、と思ってしまいます。
カンテは偉大ですね!これからも繁盛してくださいね!」

メール、ありがとうございました。働いている僕が言うのもなんですが、この感想には全く同感です。みんなに同じ体験をしてもらいたいですね。(神原)


《チャイ・フロート》
アイス・チャイにディッシャーですくったチャイのアイスクリームが2個入っています。

数に限りがあります。ご了承ください。

もう一個下に沈んでいます。






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