04・・・花蓮・大禹嶺(だいうりょう)茶(ニセモノ?)


03のお店で合わせて買った大禹嶺茶だと言い張るお茶。

梨山(りさん)茶同様、大禹嶺(だいうりょう)茶も、かつては多かった茶畑が少なくなり、入手困難となっているという。実際、大禹嶺の山岳地をクルマで通ったときも、商店は1軒の八百屋さんだけでお茶屋さんはなかった。

↑南投県から花蓮県に入ったあたり。

↑天気が良く、台湾の中央部にある山脈を眺めることが出来た。

↑台湾茶のブランド・大禹嶺付近。商店はなく、
地元の原住民の方でも、お茶に興味がなければその存在はよく知らないという。

そんな貴重な大禹嶺茶が何故、この観光用のお茶屋さんにズラリとあるのか...。
こちらも神原さんと僕用に、それぞれ100gずつ買い、計500元(約2000円)だった。



  【4のお茶を飲んでの神原の感想】

   ★★★★☆☆☆☆☆☆

これはれっきとした「ニセモノ」ですね。茶葉自体は高山茶特有のよく締まった丸い形をしていますが、色が均一でないので、見た目にもおいしそうではなかったし、実際飲んでも、もわ〜んとした味で全然特徴がない。ランクの低い高山茶を集めて混ぜた、そんな印象を受けました。

茎が太いので、それが味わいにも影響しているかも。

大禹嶺(だいうりょう)という名前を意識したのは今回が初めて。

「中国茶・台湾茶」(有本香 著)を読み返して「大禹領」の説明文があったので記してみます。

「とくに花の香りが強く、わずかに柑橘系の香りも混ざる印象深いお茶です。」
とあった。

買ってきてもらった茶葉にはそういういいところがなく、渋みと甘みのバランスが悪い。水色も濁ってるし。どこかで余った高山茶をこの名前で売ってるとしか思えません。梨山茶と同じ店で売ってるというのが信じられないけど、ま、観光地だからしかたがないんでしょう。「梨山の南にある大禹嶺の標高2600mの地点で年に2回しか採れない茶葉から作られます。」と言うんだから、作ったら即市場に出て完売するので、地元のお店には出ないんでしょう。ということは、梨山茶は生産量は多いのかも。今流行の味らしいですからね。

今までにもらった茶葉にも似たようなものがあったけど、そういう時は冷やして飲むというのが一番の解決策です。どんな茶葉でも冷やせば(ある程度)おいしい。


【4のお茶を飲んでの松田の感想】

★★★★☆☆☆☆☆☆

夢の大禹嶺茶!と思うが、これは先ほどの梨山茶同様、ニセモノのような気がするけど、味はやはり悪いわけではない。ただ、250元(約1000円)の価値があるものなのかと言われると、相場自体もよくわからないので、返答に困る。








まつだ・よしひと●1971年・東京生まれ。編集者、ライター、デザイナー。ハタチの頃、トータス松本氏に神原さんを紹介してもらって以来、神原さんに影響を受けながら、何かの折につけアレコレお願いをし今日に至る。著書に「台湾迷路案内〜ガイドブックにあんまり載らない台湾ディープスポット80〜」(オークラ出版)、「らくらく台湾一周旅行」(白夜書房)がある。共著に「日本人_天必_的24小時生活日語」「日語旅遊會話:聽&_自由自在」(ともに台湾・笛藤出版)がある。編集プロダクション・deco(deco-tokyo.com)代表。



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