これも「★なし」です。
僕にとっては飲むに値しないお茶です。おいしくないから。
プーアール茶はその昔「脂肪を溶かす痩せるお茶」とか言われていました。
本当にそうなのかは試した事がないので分かりませんが、たぶんウソでしょう。
そして、現在、「黒烏龍茶」とかが流行っているそうな。脂肪を分解するポリフェノールを増量しているようなCMが流れていますが、僕は一度も飲んだ事はありません。意地でも飲まないかも。(笑)
僕は、お茶は身体にいいから飲んでいるのではありません。
僕にとって「お茶」とは「文化」であって、「健康」は結果でしかないのです。
「身体によさそう」とか「脂肪を分解するから」飲むのではありません。
お茶を飲む事で、別世界に浸れるから飲むのです。
プーアール茶は黒茶の一種です。
黒茶はもともと「緑茶を蒸して固めて数年間寝かしたお茶」として珍重されてきました。
渋みの強いお茶を寝かす事によって味がマイルドになった。
僕も昔、2000年頃、1980年に作られた黒茶を飲んだことがありますが、おいしかった。
黒茶はできあがるのに数年かかるので、とても高価です。黒茶=高価という図式ができたころ、その黒茶を手っ取り早く作ってお金に換えようと考え出したのが、黒茶の「熟茶」です。
「熟茶」は、緑茶や烏龍茶や紅茶を湿らせて、湿気のある部屋に置いて麹カビを生やして発酵させます。一見黒茶のような水色をしていますが、味はまったく違います。
「熟茶」が出来たとき、本家の黒茶は同じように思われては困る、ということで「生茶(なまちゃ)」という名前を付けました。
しかし、困った事に、「生茶」と「熟茶」を掛け合わせたような商品もできたのです。
それが、黒茶の「生熟茶」。これがけっこうおいしかったりするからややこしい。
写真の円盤状のお茶は「餅茶(へいちゃ)」といって、3年から数十年かけて作ったお茶なので高価なのですが、やっぱり「ニセモノ」が多いと評判の商品です。
だからよっぽどの知識と年季がないとこういう店でお茶を買ってはいけません。
当てずっぽうでは絶対損をします。
さて、話をプーアール茶に戻します。
日本では、1980年頃「くさいプーアール茶」というのが「痩せるお茶」として最初に紹介されたので、「プーアール=くさい」と刷り込まれましたが、黒茶がすべて「くさい」わけではありません。
その昔、僕も中華雑貨屋「大中」で、200g600円ぐらいのプーアール茶を物珍しさで買いましたが、全然おいしくなかった。
あれは、黒茶の中でも「熟茶」の最下層に位置するものだと後で知りました。
で、、松田君の買ってくれた黒茶の「小沱茶(しょうとうちゃ)」は、そういう昔を思い出させる味だったので、この結果になったという、長いお話でした。