カンテ写真部

その10

photo : kanbara



<ジャイプール 1990> その2

ジャイプールの生地屋さんへ行く途中で出会った女の子。

2本の鉄の棒の先にひもが付いていて、どうやって遊ぶのかは知らないけど、僕が会った時には鉄の先を地面にこすりつけて歩いていました。そのちっちゃな女の子は落ち着きがなく、身体をクネクネとくねらせながら恥ずかしそうに僕のカメラを見ていました。

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誰も住んでいなさそうな家の窓枠に、なにげなく置かれた瓶と取っ手の欠けたカップ。

どこかのインテリア雑誌に出てきそうな写真です。

木とガラスと陶器と漆喰。

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この壁はカンテの参考になるかな?とか思って撮って来た写真です。

あとで考えたら、これぐらいのことは井上さんなら承知のはずだと思い、見せるのは止めにしました。

この子たちの顔は同じインドでも西よりの顔ですね。






僕が写真を始めた学生の頃、「タイム/ライフ」の写真講座の本が通販で買えるというのを新聞で見て、定期購読していた時期がありました。世界の有名な写真家たちの写真が大判で、しかも解説付きで紹介されていて、多いに参考にしたものです。いい写真を見ないといい写真は撮れません。いいアイデアがないといい写真も撮れません。

今回の3枚の写真は、その「タイム/ライフ」を思い起こさせるような写真になりました。
自分の写真を「ジャーナリストのようなまなざし」で切り取り、画面に配置してコメントをつける。
かっこいい!!
まさに妄想の世界、炸裂です。

久々に、「雑誌の編集者になりたかった自分」を思い出しましたが、まあ、才能と頭と努力がなかったんですから、なれなかったのは自業自得というものでしょう。
逆に今は「雑誌の編集」って何だろう?と疑問に思う事が多々あります。
なれなかった「ひがみ」かもしれませんが、本屋の雑誌のコーナーへ行っても最近は面白い雑誌に出会わなくなりました。写真のコーナーへ行っても美術のコーナーへ行っても、昔ほどの感動はないです。




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