カンテ写真部

その19

photo & text : kanbara



<スリランカ ゴール 1983の3

いつか見た外国雑誌の中にこういう写真があったなあ。

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12月30日(金)

7:00 朝食。フルーツ、パン、紅茶、ジュース。
8:30 じいちゃんの所有する小さなお寺へ。スリランカは仏教国なのだ。
10:00 ゴール市内観光。
商店街を出た所で少年につかまる。僕たちは郵便局を探していたので『連れて行って』と頼んだらその代わりに『ショッピングセンターまで一緒に来て欲しい』と言われた。つまり客引きなわけだ。『ガイド代は払わないよ。』『いいよ。』って。

そこは、宝石とかバティックとかを売ってるお店が集まってて、宝石を磨いている仕事場なんかを見ながらショッピングをするって場所。池上君はお土産にムーンストーン(800円)を買った。

その後、オランダ砦と呼ばれている『フォートの城壁』へ。

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海岸に突き出た所に灯台があって、『上に登る?』と訊かれたので、『How much?』と訊くと、料金制じゃなくて灯台の管理人に10Rs.を渡せと言う。
なのでその場で10Rs.を払い、狭い灯台の中を昇って上まで行き、外に出た。
風が強くて、それに手すりが外れかかっていて怖かった。僕は高所恐怖症なのになぜここまで来たんだろうと少し後悔した。
でもせっかくだからと市内の写真を撮った。
あまりに足を踏ん張っていたせいか、降りた時に足がガクガクして痛くなっていた。

数年前、TV番組の「世界遺産」にここが出ていた。
上空からの撮影で灯台が見えた時はうれしかった。

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12:00 近くのレストランで3人で昼食。

僕らはサンドイッチとコーヒーを注文。
少年は焼きそばみたいなのを注文。
「学校は行かないの?』とか訊いたけど、答えたくなさそうな顔をしてはぐらかされた。

食後、フォート内を散歩。

むかし懐かしいお菓子のビンと色ムラな猫。

13:00 市内観光も終わったので、少年に『帰る』というと、その少年は落ち着かない仕草をしながら『新しい半ズボンを買いたいから20Rs.くれる?』と言う。
やっぱし。
ひとり10Rs.ずつ上げてバイバイ。
でもいやな気分にはならなかった。
16:00 『アタパトゥ・ワラウワ』に帰って来て休憩。
18:00 今日もじいちゃんにカクテルを作ってもらっていい気持ちに。

じいちゃんの願いは、客がたくさん来る事。
だから、僕たちはしきりに『日本人客を連れてこい』と言われた。
僕らはそれに答える事ができないかもしれないと思っていても、口には出せなかった。
日本に帰ったらできるだけ親しい人には宣伝しますと答えた。
あまり変な人にはここに来て欲しくないから。

19:00 食事。
何を食べたか忘れたけど、おいしかったのだけは忘れない。
22:00 就寝。




もっとたくさんシャッターを押しておけばよかった。と今、思います。その場ではなかなかシャッターが押せなかったのは、構図とかを気にしていたせいかもしれない。この頃は、ファインダーで覗いた世界が一番であって、後でトリミングをするなんて邪道だと思っていた時期でしたから。

今は、後でトリミングすることが当たり前みたいに構図にとらわれずに撮影しています。その方が対象をよく見れるから、とか思って。
でも、この考えもまた変わるのかもしれない。「一発勝負のノートリミング」。
かなり気合いを入れないと無理だろうけど。

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Photo by 池上







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