カンテ写真部

その23

photo & text : kanbara



<ネパール カトマンズ 1986 その6

親子らしきふたりの表情がいいです。崩れかかった家の前で遊ぶ子供達もいい。なんとものどかな路地裏です。

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このシリーズを始めてよかったことは、今まで撮影して来た写真を改めて今の自分の目で確かめられることです。
撮影した当時はそれほどでもないなあ、とか思っていた写真が、急に好きになる。
この写真もそのひとつ。
じっと見ていると、何を話しているのか想像してしまうし、向こうにいてる子供達が今にも唄いだしそう。

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インドを旅した人に話を聞くと「ネパールに入ったらほっとする」という言葉をよく耳にします。実際、僕もそうでした。「ギラギラした目つき」が印象的なインドとは違い、どこか「シャイな風情」が印象的なネパール。
「刺激が足りない」と言われればそうかもしれないけど、のんびりするにはこっちの方がいい。

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朝食後、日差しは強いけれど涼しいペンションバサナの庭の籐椅子に腰掛け、薄いミルクティーを飲みながら、池上君とたわいもない話をした20数年前のことを思い出します。
そこにあった籐椅子と同じものが今の中津店にもあります。そこに座るとなぜかリラックスできるので、友達が来た時はその椅子のあるテーブルに誘います。そうすると、僕は身も心もとろけてしまい、もう何時間でもしゃべることができる状態になるのです。これは一種のトランス状態なのかも(笑)。

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カトマンズは優しい、といっても例外もあって、下の写真のじいさんを撮った時は驚きました。

一見優しそうに見えたし、小さくて変な格好をしていたのでカメラを向けたんだけど、シャッターを押した瞬間、じいさんは怒りの表情を見せていきなり杖を振り上げて僕を威嚇したのです。
まあ、勝手に僕が撮影したのが悪かったんでしょうけど、こういうのは初めてだったので一瞬ビビりました。
もちろん僕は「ソ〜リ〜!」と叫んで逃げました。ああ、怖かった。

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ここは旧王宮前の広場。観光客用のリキシャが停まっていました。でも誰もいない。盗られる心配はないのかな?





ネパール製の両切りたばこ

ペンションバサナの庭のトカゲ君

前回のトニックのビン







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