Photo & Text by Higaeri

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安渓県から感徳鎮へ>

10時前に安渓を出発して、黄さんのいなか感徳へ。山の中の畑が、お野菜畑からだんだんお茶畑になってきた。車窓から写真を撮っている黄さんとわたしのことを、隣のおじさん見すぎ。

赤土だ

最近は、お金になるのでお野菜をやめてお茶を作る人が増えてきたそうで、畑がまだ新しい感じがするのはそのせいだ。神原氏から聞いていた通りの赤土。この土が良い鉄観音を作るんだな。


感徳到着。駅名の看板が、どこかカンテっぽいのはなぜ?感徳のミン南語の発音は「ガムデ」。これは、ちょっと聞くと「カンテ」に聞こえて、ドキドキした。


お茶の卸売り通り(感徳茶葉街)を通って、黄さんのお兄さんのやっているお店へ。通りにはたくさんの人。こんなに小さな田舎町なのに不思議だと思っていたら、今は春の新茶のシーズンだそうだ。そんなことは知らずに来たけど、すごくいい時期に来たみたい。

お兄さんは黄さんそっくり。ここでこの旅3杯目のお茶。2種類のお茶を飲ませてもらったけど、どちらも深くて後味が重い。水色は同じなのに、発酵の感じがもっと重い(のかな?)。これが回甘というもの?みぞおちの上の方に「ことん」と来るものがある。今まで飲んできたお茶との違いが、素人なわたしにも明白。春茶だから?にしても、この味どこかで飲んだことがあるような。でも思い出せない。

宿題のお茶屋の店主の写真。

黄兄。手前左のどんぶり?が茶海として使っている茶碗。
そこに小さめのれんげが入っている。

撮ったはいいけど、お兄ちゃん、貫禄ないよなあ。

この2種類、1つはお花の香り、もう1つはその香りがない。(お茶自体と、杯子に残る香りと、蓋碗の蓋の香りを聞きます)素人なわたしは、その香りにつられてお花の方ががいいと思ったのだけど、そっちは渋みがあるので、実はもう1つの方がいいお茶ということだった。まだまだです。

こっちの人、持ってるのに茶漉しを使わない。その理由は謎。そして、茶海(と言うより茶海の役割をさせた普通のお茶碗に見える)に入れたお茶を小さいれんげですくって茶杯に入れて、それを飲む。これは、味を見るために少しずつ飲まなきゃいけないからだそう。なるほどね。1日にいやほど飲むんだろうな。


<感徳>

家の屋根が独特。一軒家も結構ある。マンションばっかの泉州とは違って、新鮮。家の中に緑色の機械が見える。

左は乾燥機みたい。右は???(神原)

これは、お茶を加工するためのものらしい。あと、町のあちこちで摘んできたばかりのお茶の葉をさらして水滴を飛ばしていた。そして、風に乗ってお茶のさわやかないい香りが。お茶の町に来たことを実感。ここ、本当にお茶しかない町なのかも。

黄さんのお友達を迎えに再び感徳駅へ。もう一度駅の看板を見てわかった。カンテな感じがしたのは、「GANDE」と「GRANDE」が似てるからだ!不思議な縁を感じてまたドキドキ。

黄さんはお友達に半年振りの再会。二人の話す声がとてもかわいらしい。中国人て、声が大きくて、語気も荒く、まくし立てる感じの人が多い中、黄さんは特異なのかと思っていたけど、ここの女の子たちはみんな、黄さんと同じような華奢な話し方をする。お友だちの李さんは、「今日はお茶摘みをしてから来た」と言っていて、膝くらいの高さのお茶の木なので、しゃがんでて、すごく疲れたそうだ。お茶の町なんだなー。みんなお茶に関わって生きてる。


なんかカンテなガムデ。







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