今回は、カンテ・ダージリンを使って「おいしいストレート紅茶」を作るお話をします。 しかし、その前にかなり長い導入部がありますので、忙しい方は別のページに飛んでいただくか、別のサイトで「おいしいダージリン紅茶のいれ方」をご覧下さい。
昨年末、今の職場のTさんが突然退職されるということを朝礼で聞き、ビックリしたところからこの話は始まります。 Tさんは僕より少し年上の方で、ジャズが好きで、70年前後の大阪の喫茶店事情(特にジャズ喫茶)に詳しく、『ムジカ』でよく紅茶を飲んでいたこと、堂島店が閉店した後も芦屋の店まで紅茶を買いに通っていることを僕に話してくれた人です。神様は僕に新しい職場とともに話し相手まで用意してくれたんだなあ、と感謝してたわけです。 ところが、そんなTさんが辞めるというのです。新しい職場で見つけた話し相手が3ヶ月もしないうちに辞めるのです。悲しいことです。僕はその日のお昼休みに自転車で家まで帰って、先日カンテで買ってきたディンブラとダージリンの小袋を紙袋に詰めて仕事場に帰り、Tさんにそれを渡したのでした。Tさんから「ありがとう。」の言葉と「先日お話をさせてもらった時に『ムジカ』の名前が出てきてビックリしたんですが、神原さんが紅茶好きなのをお聞きしたので、今度片付けをしに来た時に、ムジカで買った紅茶をプレゼントします。」と言ってくれたのでした。後日、僕が出勤したら、机の上にムジカの紙袋の中に「堂島ブレックファースト」の缶入りとメモ書きが入っていました。久しぶりのムジカの定番紅茶はおいしかった。 しばらくして、同じ課のMさんに「Tさんからメールがあって、先日神原さんからもらったダージリンがおいしいらしくて、どこで買ったのか聞いて欲しいと頼まれたんですが・・」と聞かれ、「あれは『カンテ』で買えるんだけど、ちょっと説明しないといけないことがあるので、僕に直接メールをしてくれたら対応します。」と答えました。売っている店と売っていない店があることを伝えないと、と思ったからです。 後日、Tさんからメールが来ました。 「私が退職した日に、神原さんからいただいた紅茶が、凄く甘くて美味しいものですから、どうしてもまた飲みたくて、Mさんに依頼したような次第です。 「差し上げたダージリンを気に入っていただけて、うれしく思います。あれは『カンテ・グランデ』のお店で買えるんですが、支店では売ってないこともありますので、できれば本店でお買い上げください。」 とお伝えしたら、何日かして購入しましたとメールをいただきました。 なぜこんな話をしたのかというと、僕自身、ここ十数年、カンテのダージリンをストレートで飲んでいないのです。最初はストレートで飲んでいたダージリンでも、だんだんと濃い味に慣れてきて、最初から濃く出してミルクで割る習慣がついてきていたのです。にも関わらず、「ストレートで飲んでおいしかった。」と言われたのです。さて、どうしよう。 「ストレートのレシピを僕自身で作るしかない。」 ここでまた別の話。 僕が初めてダージリン紅茶を飲んだのはカンテでした。それも客で来ていた時ではなく、アルバイトで入ってから。25歳の時でした。 カンテでのダージリン紅茶の飲み方は、一杯目はストレートで、二杯目はミルクでというのがメニューに書かれているおすすめの方法です。茶葉はティースプーン大さじ山盛り2杯、お湯は350cc、蒸らしは3分。今でもそうですが、ポットとカップは湯煎用のバットにつけておき、常に熱くしています。こうしておくだけで、紅茶が冷めにくくなり、3分経って冷たいミルクを入れてもちょうど飲み頃の温度になります。 僕は厨房でダージリン紅茶の味を覚えました。今ほど、カレーがメニューのメインではなかった頃なので、紅茶を堪能できたことは貴重な経験だったと思っています。 僕がカンテに在籍していた35年の間に、ダージリン紅茶の仕入れ先は何度も変わりましたが、基本的な味の好みは変わっていません。渋みがそれほど強くなく、ストレートでもミルクでも飲める香りのよいもの。これが基準でしたから、茶葉の摘まれた時期や茶園にこだわることなく、サンプルを飲んでみてその基準をクリアすれば、ブレンド、ノーブレンドに関わらず「カンテ・ダージリン」として提供してきたのでした。 最近の(世間の)ダージリン紅茶の主流は、香りを重視する春のお茶「ファースト・フラッシュ」。さらに茶園を指定して買えば50gで3000円の高価な紅茶になってしまいますが、僕はそういうのにはあまり興味がありません。というか、買えないので興味の持ちようがないというのが正しいんでしょうけど。(笑) カンテのダージリンは、100g 1400円(税込み)。安くもなく高くもなくちょうどいい値段です。ファーストフラッシュでもセカンドフラッシュでもなく、ブレンドものですが、おいしいダージリンです。 話を戻して、ストレートで飲むダージリン紅茶のレシピです。 (1)まずは、カンテで「カンテ・ダージリン」を買ってきてください。(カンテ以外の茶葉でしたら、この通りにいれてもおいしくなる保証はありません。) (2)お湯をたっぷり沸かします。お湯が沸いたらまずポット(2個)にお湯を入れて温め、その湯を二つのカップに注ぎます。一つのポットとカップの湯は紅茶が出来上がるまで入れておきます。 (3)カンテのダージリンの茶葉を4gポットに入れて、お湯を500cc注ぎます。タイマーは3分にセット。 (4)3分経ったらポットの紅茶を(茶こしを使って)別のポットに注ぎ切ります。 (5)二つのカップに注げばできあがり。(少ないですが)二杯目も飲めます。砂糖を加えないでも飲めると思いますが、入れてもおいしいと思います。 出来上がりが渋いと思ったらお湯を足してください。 ウチでは最近、奥さんがこのダージリンに砂糖を加え、魔法瓶に詰めて会社に持って行ってます。お昼のサンドイッチによく合うというので、僕も試しに持って行きました。なるほど、おいしいですね。ミルクティーとはまた違う味わいが面白いです。 (神原) |
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